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いのちを投げ出して祈る人がますます増える(後半)

(つづき)
もうちょっとたってご覧なさい。パーッと広がっちゃいますから……。

お山の真ん中にビニールハウスがあります。お山というのは統一の場所なんです。金田さんと市川是清さんが骨組みを出して造ってくれた。金子さんがお金を出してくれて、大きな声じゃ言えないけれども、五万とはかからないですよ。そういう八畳敷きぐらいの家が建っているんです。

「お山に家が建った、お山に家が建った」って言うから、さぞかし立派な家が建ったと思うとさにあらず。ビニールハウスといいまして、今では野菜や草木のおうちなんですよ。その家を人間が初めて住んでみたんです。(笑)住めるか住めないか試してみよう、一番安いのがいいだろうってね。(笑)

そこへこの間も四十人ばかり入ってお祈りしたんです。五万円に足らないお金でできた家に住んで、毎日お祈りしているんです。便所と物置は村田さんと島田さんが一生懸命大工さんになって、カチンコカチンコ夜中までやって、それで造ったのが出来ている。その中でお祈りしているんですよ。一番重要な世界を救う祈りをしている。

ろくでもない、お金ばかり集めて、ちっとも人を救いも何もしないで、威張っている連中が、でかい何万坪かの建物を建てて、弟子が頭を下げても、会見もしない。そういう逆な現象が今はある。そういう人たちはいかにも地位が高そうに偉そうに見えるけれど、神のみ心の世界では逆です。

一番貧しい中にいて、一番みじめなようなところにいて、それでいのちを投げ出して世界平和の祈りをしているということは、これはもって瞑(めい)すべしですよ。こういうのを愛というんです。真の行という。

これにいのちを投げ出してゆく人がますます増えますよ。そういう風にいのちを投げ出した時には、その命は生きるんです。
(おわり)

五井昌久著『天命を信じて人事を尽くせ (聖ケ丘講話)』より