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職業と天命と人間の努力④(完)

(つづき)ただ、実際問題としてはなんにもしないでいられないんですね、人間というものは……。なんかしなければいられない。それはやっぱり、力が出てくるものなんですね。

人間というものは実はですね、100%力があってもね、1%とか5%くらいしか、力を出していないんです、実は……。だから、中にある100%の力が出てきてね、どうしても何か追い立てられるようにね、なんか仕事しなければいられない、なんかしないではいられないものが湧いてくるんです。

で、湧いてくるっていうのが本当であってね、それをお任せしてあるからって、自分の努力を怠るようであったら、それは本当の信仰じゃないわけですね。わかりますね。それはもうね、よく間違えるんですよ。

お任せしてあるから、自分はのんびりしていてもいいとかね、職業なら職業にしてもね、失業した場合にね、お任せしてあるから何にもしなくていいんだ、ていう形でね、いる人が随分あるんです。そういうんではいけないんですね。努力して、誠心誠意尽くすということが出来る出来ないに関わらずですよ、お任せが成就するとかしないに関わらず、誠心誠意努力することがその人のためになるんです。それが大事なんです。それが後に来て為になる。

ようするに今現われている運命というものは、過去世からの影ですからね、過去世の努力とか怠惰とか、そういうものの結果が、今現われてきて、今の生活になるわけです。だから、今どんなに貧しかろうと、どんな悪い環境にあろうとも、どんな嫌な職場にあろうとも、誠心誠意努力することによってね、今の職場は過去世の人間関係で来るんだから……。で、今努力していると、その努力したことが後に映って、後に実を結ぶわけです。

何でも種はまいてすぐ生えるもんじゃないですね。種は前にまいて、それで去年まいたものが今年生えるとか、そういう風にして育ってゆくわけですね。それを、今の環境が不満だから、今の環境が嫌だからって、そこで怠けたら、また悪い環境が出てくるんです。だから、今のところは、今はみんな消えてゆく姿。今現われているのは過去世の影よね。

過去世から今日までに至る、その想念行為を元にして今日の運命が現われてくるわけです。ただそれは、もう消えてゆく姿、どうしようもない。それをどうしようもないわけです。そのどうしようもないものをどうにかする為にはどうしたらいいかというと、今努力して、今一生懸命誠心誠意やっていると、それが、ね、明日出てくるか、一年、二年後か、三年、五年後出てくるかわかりませんけれども、それが実がなって、今度はいい環境に恵まれてくるわけです。

それがただ単にお任せしているって形で努力しなければ、それは出てこないんです。(中略)あくまでも誠心誠意やることが、この世の中ではいいんですね。それはもう、宗教以前のことです。

だから、神さまというのは依存するんじゃなくって、自分の力を全力的に出さしめ給え、いわゆる守護霊守護神の加護というのは、自分の持てる力をフルにね、出して働けるように、そういう風に、人間の命を生き生きと生かしめ給え、という、そういうところの加護を願うのが本当なんですね。

怠けていて、守護霊守護神にやらしてといて、「ああ、守護霊守護神がやっているんだ、俺は何にもしなくていいんだ」って笑ってたんじゃね、やっても張り合いがないですよね。(守護霊守護神の気持として)「もう勝手にしろ。お前が努力するまで待とう。」ということになってしまいますね。

゛汝の信仰汝を癒せり゛というのがありますね。自分が深く信じると自分が本当に直ってくる。それはなぜかというとね、自分の中に神さまがある、自分の中に守護霊守護神があるわけですからね。それが感応するわけです。だから、「誠心誠意努力することが神さまに感応することだ」、とお思いになればいいですね。(おわり)

五井先生のある日のお話しより