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人間の実体を突きとめて、本当の自分を見極めよう(後半)

(つづき)この世が大戦争になって、核爆弾が落とされて、東宝映画の世界大戦争のような具合に地球人類が全滅してしまう事態が目の前に近づいたら一体どうしますか。全人類は等しく恐れおののくことでありましょう。

恐れおののくのは当然のことです。しかし、当然のこととはいうものの、恐れおののいていてよいというものではありません。個々人のできる限りの力をもってして、その災禍を防ぐ方法を実行しなければなりません。

それにはまず、いたずらに恐れおののかない心境に各自がなってしまわねばなりません。それには人間の死というものが、実は生命が他の世界に転移してさらに生き生きと生きつづけることである、という真理を知ることが第一なのです。

さあそこで、自分自身というものが一体どんなものなのかという、自分自身の実態というものを知ることが絶対に必要になってくるのです。

自分自身の実態がわからなくては、これからは恐ろしくて生きてゆけないような事態が、世界の各地で起こりかねないのであります。

人間というのは、一体肉体身だけのことをいうのでしょうか。肉体身にまつわる精神だけを心といっているのでしょうか。

そうではないのです。人間とは肉体身だけではない。精神(こころ)というのも肉体身がある時だけあるものではない。人間の実体というのは、霊妙不可思議なる光明身なのだ、ということを、私は体験としてようく知っているのです。(おわり)

五井昌久著『愛・平和・祈り』より