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病気について⑤

(つづき)

そこでポリオなんかの場合には、九十パーセントが幽界からの迷いの想いが来る。うしろから、あるいは前から、かぶさってくる。そうすると、生命はまっすぐに進もうと思っても進めなくなるでしょう。少し歪んでしまうんです。これが病気の状態ですね。それが骨、あるいは筋肉に来たのがポリオです。

今までは、小児麻痺を治す方法がなかったんです。ワクチンの普及で治ってきたけれど、そんなに治っているわけじゃないんですよ。ワクチンで治るなら、アメリカなんか小児麻痺がなくなってしまうわけだけれど、アメリカが一番多いのです。

日本など少ないですよ。なぜ日本が少ないかというと、日本は祖先崇拝でしょ。祖先をまつって祖先のためにお経を読んだり、いくらかやっています。やっているから、割方そういう障りが少なかった。

アメリカなどは、祖先を問題にしません。そういう意味で外国は割方、小児麻痺が多かった。ところが最近では、日本でも祖先なんか問題にしていない。親だって問題にしやしない。結婚するのだって、お嫁さんは、「親のところに行くのではありません。私は何野誰夫さんのところへゆくんです(笑)親なんかどうでもよございます」と言うわけでしょう。

この間も聞いた話なんですけれど、昔は農家に嫁ぎますと、お嫁さんは大変でした。まるで馬代わりに使われちゃった。要するに、労働力の一つだからね。朝から晩まで使われちゃうんです。それで嫌だったら出されちゃうでしょう。出されるとお嫁さん、しおしおと実家に帰ってくる。ところが、今ごろはそうじゃない。

(中略)

これは、あながち悪いことだけではないんです。今までは、あまりに女の人がみじめだった。嫁しては夫に従え、老いては子に従え、そういうことでしょう。なんでも従ってばかりいたから、そういう想いがいっぱい溜まっていたんです。無理に無理に従う。

自分の本当の心はまっすぐに生きたいのに、抑えつけていたものが、今度生まれ変わってきて、自由主義だ、男女同権だと言われたので、パァッと出ちゃった。それで自由に言えるようになった。過剰なくらい女の人がそうなっちゃった。今まで抑えていた反動なんです。だから、なんでも抑圧してはいけないんです。
(つづく)

五井昌久著『講話集〈3〉自分も光る人類も光る (講話集 3)』より