(前略)現在の生活環境も、
現在の統一の状態も、
すべて過去世のものであって、
今のあなたの心の状態を示すものではない、
今のあなたはこれからの人生、
老年のひとは来世のための
光明の蓄積をしつづけてゆくことが必要なのだ、
と私は説いているのです。
数かぎりない運命波動のなかに
住む人間なのですから、
自分の一番好む、
一番必要だと思う運命波動の波に、
自分の想いを合わせればよいのです。
それはあたかもテレビのスイッチを
ひねるようなものなのです。
そのためにはあくまで、
過去の現われに
とらわれてはならないのです。
過去の現われはすべて
消えてゆく姿として、
今後自己の欲する運命の波に、
想いを合わせてゆけばよいのです。
ところが、
ここで考えねばならぬことは、
自己が幸福だと思って合わせた波が、
実は後には不幸の波に
つながっているかもしれないということです。
これは人間心では計り知れないことです。
このときにこそ、
守護の神霊への感謝行と、
加護を念ずる祈りが
必要になってきます。
キリストの言う、
「み心ならば」という気持ちで、
世界平和の祈りを
するのがよいのであります。
すべての運命を
守護の神霊にゆだねる気持ちで、
ただ一筋に
世界人類の平和を念ずる、
世界平和の祈りをなしつづけることが、
尊くも大事なことなのです。(後略)
五井昌久著『聖なる世界へ』より