(前略)
宇宙人と地球人との一番の違いは心の持ち方です。
どういうふうに心の持ち方が異なるかと申しますと、地球人は自分と他人というものを、実にはっきり分けて考えています。そして、他の利益より、まず自己の利益と思います。思うというより、本能的にそうなっています。(中略)
ところが、金星なら金星の宇宙人には、そうした自己保存の本能から生まれた業想念がまったくないのであります。
それではどんな心で生活しているかと申しますと、神の生命の結びつき、つまり、各人が一つの生命によって動かされていることを、実にはっきりと知っているのです。
一なるものの生命を、自己の天命のおもむくままに運営してゆくのが自分である、ということを、お互いが知り尽くしているのであります。
(後略)
五井昌久著『宗教問答 (続)』より