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色即是空と平和の祈り(後半)

(つづき)大神さまのみ心というのは、世界人類が平和であることです。

神のみ心が現われるということは、世界中のありとしあらゆる生物がみんな調和して生きること、それが大神さまのみ心の大調和の姿が現われることです。

つまり世界人類が平和になることは、大神さまのみ心がそのまま現われていることなんですよ。

だから”世界人類が平和でありますように”と祈ることは、大神さまとひとつになるということなんです。

今にだんだんわかってきます。

”世界人類が平和でありますように”と人類愛の深い広い心になると、空になったと同じなんです。

空を飛び越えて、空即是色なんです。

往相(大生命に昇ってゆく姿)と還相(神さまの光とともに菩薩として帰ってくる)が一つになってしまう。

それが世界平和の祈りなんです。

だから空、空、というと、いかにもむずかしそうだけれどし、無為にしてなせというとむずかしそうだけれども、神さまのみ心に全部入っていさえすれば、それは空即是色で、無為にしてなせということと同じになるわけです。

自然に自分のやったことが、神さまのみ心にかなった、神さまがそのままやっていることになるというんですよ。

それはどうやったらいいかというと、世界平和の祈りをそのままつづけていると知らない間になってくるのです。(後略)

五井昌久著『空即是色―般若心経の世界』より