(前略)
悪や不幸や戦争など欲していない人間が多く住んでいる世界で、どうしてこうも、悪や不幸災難に充ち、いつも戦争の脅威にさらされているのでしょう?
自分自身が、そうした悪や不幸災難の世界を少しも抜け出ようとはしないで、人々はただ、そういう世界は嫌だ、戦争は嫌だ、と叫んでいるだけなのです。
まりにゴムひもをつけて投げているようなもので、まりはいつも自分に還って来ます。
そういう世界が嫌だったら、そこにゴムひもをつけてはいけません。
投げっ放しにしなくてはいけません。
すべての悪も不幸も災難も、それは過去世から今日に至るまでの、神の分生命の自己を忘れて、業生だと思い込んでいた、その想念行為の結果の消えてゆく姿なので、これで消えてゆくんだと思いつづけて、神のみ心の中に入り込んでしまっていればよい。
(後略)
五井昌久著『直言・提言・進言』より