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宇宙人(前半)

空飛ぶ円盤の研究が、米国や英国ではかなり真剣になされているようであるが、日本ではあまり問題にされず、民間の有志が集まって小さな研究会をやっているだけのようである。

空飛ぶ円盤とは一体何であろう。それは、ポーランド生まれの米国人、ジョージ・アダムスキ―という哲学者が、空飛ぶ円盤実見記、空飛ぶ円盤同乗記という著書によって、広く世界に紹介している。

私もその二つの著書を読んでいるが、実に興味深い本であった。その同乗記には、著書が宇宙人に空飛ぶ円盤に乗せてもらって、高度数万フィートの成層圏に滞空している巨大な母船に到着して、その母船内を見学したり、その母船内で金星人、火星人、土星人等と話し合ったりしたことが書いてあるのである。

その話の内容では、これらの宇宙人は、地球人類とはまるで桁違いの進歩を遂げている人類であり、神のみ心をよく体得していて、愛と叡智によって生活しているので、地球人のように戦争や闘争のような状態はまったくなく、素晴らしい科学と精神の発達は、空間や距離を超越しているというのである。

そして、宇宙の大生命の中にいながら、理解力の欠乏と、感情を支配する方法を知らぬまだ幼児である地球人の救いのために、現在まで様々な宇宙人が地球に天降った、イエスもその一人であるといっている。

また、「地球人が今のように、創造者(神)の意志に反した残虐な行為や凶暴な殺人(戦争)等をしていると必ず大災厄が起こる。もし地球人が大災厄を起こさずに生きようと思えば、同胞を自己自身とみなし、他人を自己の反映と考える必要がある」といったり、原水爆の大害を説いたりしている。(つづく)

五井昌久著『神への郷愁』より