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本体を知れば天命を完うできる

人間は物心がついて、いわゆる考えることが出来るような年齢になったならば、一番最初に、「自分はどういう者なのか、人間というものはどういうものなのか、自分はどうしてここに生まれてきて、どのように生きてゆくのがよいか」ということが心に浮かぶのが本当なのです。

ところが世の中では、死ぬまで自分自身がなんにもわからないで、自分自身のことを探求もしないで、ただ目の前の利害得失や、つまらない喜怒哀楽だけを追っている人がほとんどです。

皆さんは自分自身を求めて、それを探りたいために宗教に入っていらっしゃるわけですが、本当に幸福なのです。

一番初めの望みであり、最後の究極のものであるのは、やはり自分自身を知ることです。

それを知ることによって、人間としての本当の生き方、働きが出来るのです。(中略)

本当の人間というのは何かというと、神さまのみ心の中で光り輝いている”霊なる人間”なのです。

その光が、そのまままっすぐ地上界に現われるために、過去世からの誤った想い、業想念が、病気になったり不幸になったり、災難にあったり、いろいろ変化して消え去っていって、最後にはきれいな霊なる神なる人間の姿がここに現われるわけなのです。

人間の本体は神のみ心そのものであり、神の分生命そのものであるのですから、本体のほうから、自分はこういう者だということを、知らせずにはおかないのです。(中略)

自分の本体を知れば、本当の仕事、いわゆる天命の完うが出来るわけです。(後略)

五井昌久著『我を極める―新しい人生観の発見』より