(前略)
”自分は世界平和のために働いているんだ”という意識があると、あとの小さいことはどっちでもいいと思えるようになるから、心に余裕が出てきます。
すると向こうのいうことを、ハイハイと聞けるようになります。
自分の想いをあんまり家庭にしばりつけていると、全部の目的がその中に入ってしまう。
家庭、家庭と心が小さく萎縮してしまう。
そして、自分の家庭や、自分に都合の悪いことが出てくると、すぐ腹がたってきたり、夫が自分のいうことを聞いてくれないと腹が立ってきたりするんです。
それは、心が狭くなるからです。
家庭にしばられた心だと、家庭内のことだけが重要に見えるんです。
ところが世界が平和にならなければ、自分たちは生きていても張り合いがないんだし、この世の中はダメになってしまうんだから、世界平和がまず第一番なんだ、という大きな想いの中で生きていると、子供が文句言おうと、夫や妻がチョコチョコ言おうと、ハイハイと聞きながら、この人たちの天命が完うしますように、もっと広い心になりますように、と祈れるようになる。
そうすると余裕が出て来て、家庭もうまくいくのです。
(つづく)
五井昌久著『天の心かく在り―日本の進むべき道 (聖ケ丘講話)』より