実在界・霊界・幽界・肉体界について④

(つづき)やがて各分霊は、自分たちの親である直霊に向ける念を疎んじだし、それまでに幽体と肉体に蓄積されていた光の波(念)だけに重点を置いて、楽な創造を営もうとし始めたのである。

ここにおいて人間は、肉体界の生活を主とした自己限定をするようになっていったのである。

分霊の創造の始めにおいて起こされた想い(光の波動)は、神より来たる本来因果(真善)であったが、肉体界に自己限定を始めた頃より生じた想いが業因となって、人類の悲劇が始められたのである。

即ち、自己限定をした各分霊は、お互いの不自由性を解放しようとして、縦である直霊に向かわず、横につながる兄弟姉妹である分霊魂から、その自由を得ようとし始めた。

即ち縦取りをしないで、横取りをし始めたのである。

そして、幽体及び肉体に蓄積された想い(知識)並びに腕力を使い合って、闘争の歴史を繰り広げていったのである。

しかし時折り、みずから閉じ込め、今は閉じ込められた肉体の隙間から、神の顔をその光明をちらりと観ては、蓄積された想念の中から、かつての自分の光を見出し、直霊に向かって救いを求める祈りの絶叫をあげるのである。

これが信仰心の始まりであった。(つづく)

五井昌久著『神と人間』より