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実在界・霊界・幽界・肉体界について③

(つづき)この直霊が動きでて各種の光の波を出だし、霊界を創り、各分霊(わけみたま)となり、各分霊が直霊より分けられたる光(心)により創造力を駆使して幽界を創り、肉体界を創造して、ある時は幽体という衣だけ着て幽界に生活し、ある時は幽体をつけたうえに、肉体という衣をつけて、肉体界の創造活動を営んだ。

霊体が中身とすれば、幽体はシャツであり、肉体は上衣である。

この三つの体は、いずれも光の波動でできているのであるが、肉体はその光の波が非常に粗く、流れる速度も遅く、その波は重い。分霊は精妙な光であり、本来自由自在に動きうる波動をもっているのであるが、肉体界に出入りするうち、いつとはなく肉体の鈍い動きに同化されてきて、しだいにその精妙さが失われてきた。

始め、肉体界を創り、そこに神の創造を形づけようとして活動をつづけていた各分霊は、さながらまゆをつくって、その中に閉じ込められたさなぎの如き状態におちいり、しだいにその光波が濁っていったのである。

それはちょうど、流れの速い川は澄み、流れの遅い川は濁っているのと、同じ原理である。(つづく)

五井昌久著『神と人間』より