スポンサーリンク

天と地を理想で結ぶ道①

(前略)いいとか悪いとか、向こうと相対的に比べていてはダメです。

相手を見てはダメなんですね。

”敵である”と敵と見ているうちは、敵になるからです。

けれども一度は敵と見てしまいますね。

過去世からのクセで、”自分と相手は他人だ”、”みんな他人だ”と思います。

ところがさかのぼってごらんなさい。

みんな兄弟姉妹なんですよ。

もっとさかのぼれば、神さまのなかに入ってしまうのです。

それなのに他人だと思う。

ところがそれは長い間のクセで、また肉体を守る方法として仕方がないんです。

自分の家族のほうが他人の家族よりかわいいのは当たり前です。

人間は自分をかわいがるように出来ているんで、それはそれでいいのです。

そういうものが肉体の生活です。

とすると、その愛情も消えてゆく姿なんです。

真理の愛というものは、自分の子も他人の子も同じに見ます。

この理論をそのまま実行しようとすると、天と地がつながらない。

真理がそのまま降りてくれば、「神の愛は平等である。お前の子供も隣の子供も、周りの子供もみんな同じなんだ。平等に愛さなければいけない」とやられます。

それはやっても出来ない。

私も出来やしない。

そのために人間は個別に現われてるんです。

この人間の常識では出来ないけれど、神さまの頭では出来るんです。(つづく)

五井昌久著『空即是色―般若心経の世界』より