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肉体身の有難さ

(前略)

過去世から積んできたものは、みんなこの世の中で、肉体をもったままで消してゆけば、それは非常に楽に消せる。肉体の亡くなった幽体の世界で消すには大変な苦労です。

だからあらゆる苦しみが来たって、「ああ、肉体で受ける苦しみは大したことないんだ。幽体へ行ったら、もっとこの何層倍も苦しいんだ」例えば痛みがあっても、「ああ、この痛みを幽界で受けるよりもっといいんだ」というふうに思ったらいいです。

そういう想いになると、それはあまり苦しくなくなる。覚悟していれば苦しくないです。(中略)

あらゆる自分に都合が悪いことが現われてきても、自分の本心が、その不幸とか災難とか痛みとかが現われたことによって、それだけ開いたんだから、「ああ、これで私はまた霊界の地位が上がったな」と、そういうように想うんですよ。

そうすればその人は、いつも明るい、どんな不幸が来ても明るい顔をしていられるわけです。そういうことがわかっているから、皆さん方は明るい顔をしているわけです。

(後略)

五井昌久著『自由解脱への道―聖ケ丘講話』より