(つづき)繰り返しますけれども、自分が幸せになろうと思えば、世界の平和を願いなさい、祈りなさい。そうすれば自分が幸せになると同時に、その祈り心が世界平和のためにもなる。
ということは、自分が意義ある生き方が出来るわけです。そうすると、現世利益も出てくるわけです。
世界平和を願うという、広い人類愛の心だから、それは真理が現われている。それでしかも自分の利益にもなる。
それに加える方法として、嫌なことや悪いこと、自分の悪い想いも人の悪い想いも、すべて過去世の間違った想いの消えてゆく姿であって、消えてゆくに従って、いいものが現われてくるんだから、一日も早く消えるように、と願いながら、世界平和の祈りの中に入れてゆくと、祈りの中に入れたことによって、自分の業が消えると同時に、世界のためにもなる光が地球上に自分の体を通して振りまかれる。
だから自分もいいんだし、世界人類にもいいんだ、しかも深い真理も自然にわかってくる。
こんなに簡単でやさしくって、しかも真理を教えながら現世利益もあるという、一挙両得の教えはない、と説いているわけです。
物質面も恵まれてくるし、心の問題としても心がとても豊かになり、勇気が出てくるというふうに、私は説いているわけです。(つづく)
五井昌久著『空即是色―般若心経の世界』より