(前略)今の世の中、間違っているからね。悪いような人がいい人を使ったりしている。
霊界ではきちんと霊位の区別があって、霊位の高い方が上なんです。絶対に上なんです。
もう文句なしに霊位の高い方が上です。絶対に決まっている。
追いつこうとしたって追いつけないんだから、これは。(中略)
ところがこの世では、そういうことはない。
霊位の高い方が、低いつまらない奴に使われたりしている。
たとえばキリストの時代に、イエスが十字架を背負わされて、引きづられてゆく場面がありますよね。
イエスさんの信者は、「ああ主よ主よ」と言って崇めているけれども、信者じゃない者は、「なんだあのヤロウ、変な奴だ、偽坊主がはりつけになって行きやがった」と、こういうふうに馬鹿にしているわけでしょ。
ところが、バカにした人間だとかはりつけにかけたほうの人間とか、はりつけに決めた人間よりも、イエスのほうがズーッと立派で高い。けれど、引きづられてゆく時は、はたから見れば、その姿はみじめなもんですよ。(つづく)
五井昌久著『講話集〈4〉想いが世界を創っている (講話集 4)』より