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霊界にて五井先生にお目にかかる②

(つづき)こうした想念が次から次へと映り消え去るとき、ふと五井先生をお呼びしているHさんであった。

世界人類が平和でありますように、とお祈りしているうちに、いつの間にか自我意識が消え去って、眼前が次第に明るく輝いてくるのであった。

統一の深さはその色と輝きの度合によって観じられるものであるが、それはどこまでも守護の神霊のなさることであって、絶対他力の心境こそ深い統一の要諦である。

白黄色に輝く大円光の中へと、いつの間にか吸い込まれるかのように昇ってゆく自分であった。

大円光の中へ吸い込まれてゆく自我意識、個我、それは素晴らしいまでに浄化、陶冶とうやされていたのであるが、それすら一瞬のうちに消えうせてしまう時、次のより大きな自分へと昇華発展してゆく。

その時も五井先生のそれは素晴らしい柏手の響きの中にいたのであった。

そこになつかしい五井先生がいらっしゃった。

ニコニコとして優しいいたわりの眼差しで迎えられたとき、Hさんは思わず涙を落としてしまいました。

心の故郷とはこのような処かも知れない、と思いつつ五井先生を見上げた。(つづく)

五井昌久著『私の霊界通信 (第5巻)』より