(前略)そこで私が声高にいうには、「日本人全部が、まず真っ先に、日本という国名通り、日の本に還れ、霊の本に帰一せよ、神と一体になれ、本来の使命遂行のために働け」ということなのであります。(中略)
神はすべてのすべての能力です。米国もソ連(現ロシア)も中国も英仏も、神によって生かされているのです。二大国の力を抑え得るもの、それは神より他はないのであります。
今こそ、神の真実の力が必要なのです。今こそ私たちは、神の力を地上に呼びよせる絶叫をしなければならないのです。絶対神は、今、幾多の守護神として地上界を観守っております。そしてまず、自分を呼ぶ力の強い国に、その力をより多くそそぎかけんとしております。
私には、その神のみ心がよくわかります。神が我が児である人類を、苦痛から救おうとして働いておられる姿が、実にはっきりわかるのです。
神を呼ぶのには、自国だけの幸福を願ってもだめです。世界の幸福、世界の平和を願う祈りがなければ、神はその真実の力を、この地上界に救世の力として発揮しては下さらないのです。
私たちは今、この現象界の二大国や他国に依存する想いをやめて、ただひたすら、ただ一念、神に対して、世界の平和を祈るより他に、日本を救い、世界を救う方法がないのだ、ということを知らねばなりません。
業生の二大国の上に神の力を置くのです。神を頭にいただくのです。神こそ我が生命、神こそ我がすべて、神こそ我が最大の味方であることを、信じる努力を払うことです。
何故ならば、神はあなたの生みの親であり、あなたの運命のすべてであり、人類の生み親であり、人類の最後の支配者であるからです。
あなた方の業(カルマ)は今消えゆかんとしているのです。しかし、消えゆく業が、烈しい悲惨事を人類に与えてゆくか、神の恩寵(おんちょう)によって、明るい平和のうちに消え去ってゆくかは、今、あなた方一人一人の世界平和の祈りによって定められるのであります。
人類一人一人の背後には、祖先の代表の守護霊と、絶対神の分かれの守護神とが、しっかりあなた方を護っていて、あなた方の本心の光を導き出しているのです。
あなた方にとっては、その守護を信じ、その守護に感謝しつつ、たゆまざる世界平和の祈りをつづけてゆくのが最上の生き方といえるのです。
そして、その祈りの中から、あなた方の、その日その日の最上の生き方が自ずと行じられてゆくのです。そのことは私自身、実にはっきりと、日々その効果を味わっているのですから、疑わずやってください。
すべての国家の政策も、そうした世界平和の祈りの中から生まれてくることを、私は確信しています。それでなければ、一切の宗教信仰は無に等しいのであります。
今や、個人はそのまま国家につながり、人類につながるものであり、それはすべて神のみ心の中にあるものであることを強く認識しなければなりません。
五井昌久著『平和を呼ぶ声』より