(つづき)人はいつも美を求め、そして神を求めなければなりません。
あらゆるものから美しさを見出す力。これは、神を求める力であり、美を探求する芸術精神なのです。これがなければ人生はゼロです。
愛の心の現われはすべて美です。愛の現われていないものは、形はいかに美しくとも醜悪です。
愛のないところに美はなく、美があるところに愛があるのです。
五官の美は仮の美であり、愛の現われた美は真であり、善であります。永遠に生きる美なのです。
これを表す人を美の人、神の栄光を表す人というのです。
真善美は愛であり、神です。
自分の魂の進歩は、人生に美を与えているかいないか、喜びを与えているかいないか、によるのです。
今は出来ないけれど、今に人に喜ばれ、愛の溢るる人になろう、という心は美しいものであり、生命のまことの叫びです。祈りなのです。
一生懸命、真を探求することは、美を外に現わすことです。
宗教の探求も毎日毎日することです。
愛が現われているだろうか、真があっただろうか、と自分の心をじっと観ることです。
自分の心の中に真、善、美を芽生えさせ、実際の日常生活の行いの中に現わしてゆくことが肝要です。(おわり)
五井昌久著『生命光り輝け-五井昌久講話集1』より