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芸術精神と宗教精神⑥(完)

(つづき)人はいつも美を求め、そして神を求めなければなりません。

あらゆるものから美しさを見出す力。これは、神を求める力であり、美を探求する芸術精神なのです。これがなければ人生はゼロです。

愛の心の現われはすべて美です。愛の現われていないものは、形はいかに美しくとも醜悪です。

愛のないところに美はなく、美があるところに愛があるのです。

五官の美は仮の美であり、愛の現われた美は真であり、善であります。永遠に生きる美なのです。

これを表す人を美の人、神の栄光を表す人というのです。

真善美は愛であり、神です。

自分の魂の進歩は、人生に美を与えているかいないか、喜びを与えているかいないか、によるのです。

今は出来ないけれど、今に人に喜ばれ、愛の溢るる人になろう、という心は美しいものであり、生命のまことの叫びです。祈りなのです。

一生懸命、真を探求することは、美を外に現わすことです。

宗教の探求も毎日毎日することです。

愛が現われているだろうか、真があっただろうか、と自分の心をじっと観ることです。

自分の心の中に真、善、美を芽生えさせ、実際の日常生活の行いの中に現わしてゆくことが肝要です。(おわり)

五井昌久著『生命光り輝け-五井昌久講話集1』より