知らないと云うことは
どんなに不幸なことであろうか
知らないと云うことによつてもたらされている人類の災害を
私たちはどうして防げばよいのだろう小さな動物たちが
災害を未然に知って瞬時にして居を移してしまうように
私たちは災害の地から遁(に)げ出すことだけでたりるのではない
災害を未然に防ぎとめる叡智をこそ
自分たちのものにしなければならない人の子に親のあるように
人類にも親のあることを
忘れ果てゝしまつた人々に
この地球の支配をゆるしていてはいけない地球人類はまだ幼い子供
親を離れて一人立ちできる大人ではない
思い上がった幼い子供の一人歩きはもう危(あやう)い人類の大親は神であり
人々が神の子であることを
知ろうともしない幼い人々がつくつた
取りかえしもつかぬ大きな不幸への道を
一体今
誰れが幸福への道にかえ得るのかそれは人類守護の天使群の集り
私たちの頭上に輝く救世の大光明人々は
地球人類の幼さを知り
宇宙の先住の星々の
輝く智慧の導きを
素直に有難く受けなければいけない地球を宇宙の孤児にしてはいけない
先輩星の慈愛の微笑を
感謝の微笑で受けかえし
地球平和の祈りの道をきりひらいている
私たちの一歩一歩が
幼い地球を成人させる
大事な歩みであることを
古代からの聖者たちが
光の中から大きく肯(うなづ)いていて下さる人々よ
光のあるうちに光の道を歩みつゞけることこそ
地球人類の幸せへの道であることを
世界平和の祈りの中から
私たちは強く強く信じ行じているのである
五井昌久著『いのり―詩集』