(前略)
あんなに愛していたのに裏切った憎い奴、という式に、自分の愛が充たされぬと、相手を憎んでしまうのが、世の常の人の想念には多いようです。
これは愛する、ということが、光を他に与えることである、という神のみ心、つまり原則を知らないからなのであります。
神さまはすべてを与えっぱなしに与えつづけております。
神さまは与えつづけて、何ものからも、その報いを受けようとはなさっていません。
愛とはそうした神のみ心であって、人間は愛の行為によって、神のみ心と一つになり得るのです。
(後略)
五井昌久著『霊的存在としての人間』より