(つづき)
神が愛ならば、何故人類にこのような悲惨な状態を現わすのか、という疑問が起こってくるのですが、宇宙神のみ心は、宇宙人類すべての完成ということにみ心をおいて、そのみ心がそのまま法則となって、全生命に働きかけているのであります。
そして、この宇宙神と人類との間に立って、人類の悲惨事をもっとも少なくさせるべく、その光明波動をもって、人類救済に当たっているのが、守護の神霊団体なのであります。
それが現在では、大救世主を中心としての本格的な地球世界の大平和実現のための援助活動となってきているのです。
ここでこの章のはじめのほうで申し上げた霊魂の在り方と、肉体の在り方の相違、ということについて、説明いたしましょう。
霊魂といい、肉体といっても、ともに生命の現われに他なりませんが、霊、つまり、生命の根源は、光明そのものであり、生命そのものであって、実体と現象とがまったく一つになっているものでありますが、魂となりますと、生命の実体が、現われの世界にその姿を映し出してゆく段階に入るわけで、魂の階層には、種々の段階が出来てくるわけなのであります。
そして、霊魂の波動が地球なら地球の物質界に働きかけてくると、地球人類、つまり、肉体をもった、こうした人間が出来上がってくるのであります。
ですから、霊魂の世界は自らが実体であって、現象世界にも住みついていることを、はっきり意識している階層から、霊魂としての現象界だけに住んでいるつもりでいるものもあるのです。
(つづく)
五井昌久著『神は沈黙していない』より