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人間とは生命である

(前略)

人間とは肉体の固まりではありません。肉体を動かしている生命のことをいうのです。

そしてその生命は二つの面、即ち精神と肉体というように、一応違った働き方をするのであります。

精神と一口にいいますが、この精神にも霊性そのものとして働いている精神と、肉体に付随して肉体とは切っても切れないような、連鎖的な働きをしている肉体内の精神とがあるのです。

唯物論者が精神といっているものは、この肉体内の精神を言っているのです。

ですから、神や仏を否定している唯物論者にも、ずいぶん秀れた人もいるのでありまして、神仏信仰がなくたって、霊など否定したって、あんなに素晴らしい人々が存在したではないか、ということがいわれるのです。(後略)

五井昌久著『白光誌1961年10月号』より