(前略)ふつう一般の人々は、祈りということを行いのうちに入れていないんです。
「祈りなんか」、「祈ったって」とすぐそう言います。
祈りというのを知らないんです。
世界宗教者平和会議に出ている連中がそう思うんですから。
ところが一番大事なのは何かというと、祈りなんですよ。
祈りというのは、生命を宣り出すということです。
生命が生き生きすることが祈りですから、樹木など ~ 松や杉などが立っていますね、それは祈りの姿そのままなんです。
その祈りを知らないで、ただ「願いごとだ」ぐらいに思っているわけです。
万巻の書物を読み、話をいくら聞いても、祈りがなければ宗教の道に入ったとはいえないわけです。(中略)
宗教の道は祈りが根本にあって、祈りから始まって祈りに終わる、というものなのです。(後略)
五井昌久著『内なる自分を開く―本心開発メソッド』より