人間は天地の精髄を集めてできている。
天地があって人間が在り、人間が生まれ出たことによって、天地の妙がそこに現わされる。
天地の心と人間の心とは本来全く一つのものであって、共に神のみ心の現われであり、働きなのである。
神は一なるものでありながら、多くの神々として宇宙万般の働きをしている。
そして、人間は何人(なんぴと)といえど、そうした神々の裔(すえ)でないものはない。
人は霊止(ひと)であって、霊の止まっているところである。
そうしたことの自覚ができてくるにしたがって、人間は立派になってゆくのである。
五井昌久著『失望のない人生』より