(つづき)私は自分の体験として本当にそうですから、私が道を開いてから25、6年になります。いろいろなことがありました。
しかし、みんな禍(わざわい)転じて福となっています。私としては少しの恨みもないから、ありがたいなと思うだけです。
神さま、ありがとうございます、という祈り心がもう心の中に充満している人間になれば、その人は幸せな人ですよ。それが悟りなのです。
悟りの中には不平不満がありません。みんなありがたいな、なんでもかんでもありがたいな、だけになる。
神さまの姿を見たから悟り、パーッと空になったから悟り……・。悟りとは、そんなのではないんです。
何をされても、どういうことが出てきても、神さまありがとうございます。ありがたいナー、という心が湧いてくることが悟りなのです。
ありがとうございますと思えばいいんだから、易しいでしょう。
そうなるように一生懸命、消えてゆく姿で世界平和の祈りをやってくださいませ。(おわり)
五井昌久著『我を極める―新しい人生観の発見』より