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すべてを生かす源の力への感謝をもとう

(前略)

大自然と一口にいいます。唯物論者でも、自然ということはいいます。

ただ智恵もなんにもないものが自然に動いてるんだったら、どこかに間違いがあって、地球と太陽がぶつかったりということになりかねない。この宇宙の中には、星が何億あるかわからない。夜空を見上げると、浮いているようです。そうした星々が大調和を保ち、均衡を得て整然と動いているということは、大智恵者の知恵がなくては出来るものではありません。

肉体の人間を考えてみてもそうです。赤ちゃんが生まれる。精子と卵子が結合して身ごもるわけです。その赤ちゃんを誰が育てるのか。肉体の母親が育てているわけではありません。もちろん父親にも出来ません。どういうふうにして育ってゆくのか、その育てる力はなんなのか。

そう考えますと、母親になった経験のある人で神を信じない人がよくあるのですが、私は不思議でしょうがないんです。なんにも考えないで、生まれたからおめでとうなんていっている。母親は何もしない。ただ食べているだけです。中で自然に育ってゆく。その力はなんなのか。これは第一番に考えなければならない。

ああこんな不思議な力、自分の中に赤ちゃんが身ごもって、これから生まれてくる。ああなんて有り難いんだろう、神様!と普通の人は自然にいいますよ。神様といわなくても、大自然の力に感謝しなくてはいられないものをもつわけです。

(後略)

五井昌久著『内なる自分を開く―本心開発メソッド』より