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実在界・霊界・幽界・肉体界について②

(つづき)人間は本来、神からきた光である。

光は即ち心である。

神はすべてのすべてであり、無限の知慧、無限の愛、無限の生命であるけれども、神そのものが、神そのまま動いたとしても、無限はいつまでも無限であって、有限にはならない。

一つがいくら動いても、やはり一なのである。

無限がいくつかの有限になり、一が自己分裂して二になり、四にならなければ、形の世界は創造されない。

この光そのものである神がある時、突然その統一していた光を各種、各様相に異なった光として放射した。

このときから神の創造活動が始められたのである。

神まず天地に分れ、そして、その一部の光は、海霊うみだま山霊やまだま木霊こだまと呼ばれ自然界を創造し、後の一部の光は直霊ちょくれいと呼ばれて人間界を創造した。

ここにおいて神は、一であり、多であることとなり、一即多神となるのである。

さて、人間の直霊、即ち神の一部の光こそ、私が前章より書きつづけている人間そのものなのであって、この時には、いまだ業因は生じていないのである。(つづく)

五井昌久著『神と人間』より