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明るい心こそが自己の出発点

人間は本来神であり、光である。自分が全く、幸福で生きたいと思うならば、何よりも先に、自分の心に灯を点さなければいけない。社会のためにことさら何かをしなくとも、まず自分の心に明るい灯を点すことが第一である。

自分の心に灯をかかげないでいて、社会のためも人類のためもあったものではない。人間は心を明るくすることをもって、自己の出発としなければならない。

暗い心から生まれたものは、けっして、人類社会を幸福にするためのものとはなりえない。現在の不幸を嘆く者は、その不幸が過去世からの業因縁の消えてゆく姿と思い、その立場で直ちに明るい心になるように、読書やよい話を聞くようにすることである。

ただ単に「神さま、神さま」と呼びつづける生活をしていてもよい。自分の心に灯をつけずにいて自分の運命が暗いと嘆いているほど、馬鹿馬鹿しいことはないのだ。

五井昌久著『神への郷愁』より