スポンサーリンク

精神生活と物質生活の調和⑥

(つづき)そこで、どうしても私どものやっている宇宙子科学のような、精神と物質とをはっきり別にして説明でき、真の調和を根底とし得る科学が完成して、万全の働きができるようにならなければ駄目だと思うのです。

精神と物質の調和をはかる宇宙子科学を研究していますと、精神はもちろんのこと、物質というものも、宇宙神のみ心のひびきから生まれ出てくることが、実にはっきりわかってまいりますので、思わずあらゆる物質に感謝を捧げずにいられなくなり、精神というものも、物質というものも、実に尊いものなのだな、有難いものだな、私たちの中に、そして前に、精神として現われ、物質として現われるまでには、数多くの神々の並々ならぬ働きがなされているのだなあ、ということを、しみじみと感じさせられるのであります。

宇宙神のみ心は、宇宙核というものを通して、天地を貫く宇宙心として働きつづけておられるのであります。そして万物は、すべての精神との調和によって、はじめて、万物の役目を完うでき得ることになるのであります。

精神と物質との調和こそ、この地球世界に完全平和を築き上げるもっとも大事なことであるのです。精神に片寄っていてはだめであり、物質に片寄っていてもだめなのであります。

精神主義者の大方は、どうしても物質を軽視する傾向にありますし、物質主義者は精神などというものを馬鹿にしております。現代の人々がもっとも信用しております科学というものの範囲が、精神を物質構造の中から生まれ出たものというような考えから抜け出ていない以上は、一般の人々の考えも、物質を重点にして考えるのは無理からぬことであります。

そして、精神は宗教者に任せておけということになってしまい、科学と宗教とがどうしても融和しないことになってしまいます。(つづく)

五井昌久著『光明をつかむ』より